キセジョのこぼればなしー生体防御・ワクチン編Vol.5ー

キセジョのこぼればなし, ブルーコーナーマガジン 

生体防御・ワクチン編Vol.5
前回、ワクチンにおける重要な細胞2種類についてお話しさせて頂きました。
今回は、その細胞とワクチンの繋がりについてです。

 

 

まずワクチンには、2種類存在することをご存知でしょうか。
生ワクチンと不活化ワクチンです。

 

①生ワクチン
生ワクチンは、ウイルスや細菌の毒を弱めたものを使用します。
毒を弱めただけである為、ウイルスや細菌は生きており、感染した後、発症する可能性もあります。
このワクチンを接種すると、Tc細胞とB細胞共に活性化されます。
Tc細胞とB細胞が活性化されることで、Tc細胞による直接攻撃と抗体による攻撃、どちらも機能します。
風疹、BCG、おたふく等が生ワクチンを使います。

 

②不活化ワクチン
ウイルスや細菌の毒をなくしたものか、その成分を使用します。
毒性がない為、感染・発症することはありません。
不活化ワクチンは毒性がない為、B細胞は活性化されますが、Tc細胞は活性化されません。
B細胞が活性化される為、抗体は作られますが、
Tc細胞が活性化されないので、細胞が直接攻撃・排除する働きは弱いです。
生ワクチンに比べ、免疫が付きにくい為、複数回に分けて接種する必要があります。
インフルエンザ、日本脳炎、破傷風菌などが不活化ワクチンを使います。

 

コロナウイスルのワクチンは、生ワクチン・不活化ワクチンどちらでも開発が進められているそうです。

 

 

ちなみに、魚にもワクチンは存在します。
現在20種類弱の水産用ワクチンが認証され、養殖業界で使われております。
魚にワクチンを接種する際は、注射法・浸漬法・経口法の3つの方法があります。


①注射法は人間と同じく、1匹1匹に注射を使用し投与します。
確実に投与できるメリットがある反面、水中から魚を出すため魚へのダメージが大きいです。


②浸漬法は、ワクチン液の中に魚を入れ体表からワクチンを入れます。
1度に多くの魚に接種できますが、投与においては少し不確実となります。


③経口投与は、エサにワクチンを混ぜ投与します。
方法は比較的容易ですが、個体によってワクチンの量に差が生まれます。

 

ワクチンを投与された魚を食べて大丈夫なの?
と心配になる方もいるかと思いますが、ご安心ください!!
ワクチンはお魚に免疫を持たせるものなので、食品の安全性は問題ございません。
また、ワクチンの種類により用量や投与期間など、細かく決まっており管理されています。

 


ここまで人と魚の(ほぼ人についてですみません、、、)生体防御とワクチンについて書かせて頂きましたが、
体の中では、こんなにも緻密に計算された防御機能があり、それをさらに強めるワクチンがありと、、、
奥が深く面白いですね。