世界の海ザッピング 10話

ブルーコーナーマガジン, 世界の海ザッピング, 水族館への生体販売 

 東京では6日連続で100人を超す新型コロナウイルスの感染者が出ていますね。
いつこれが収まるのか、いつコロナ前の生活が戻るのか、みんな少なからず不安な日々を過ごしているのではないでしょうか?

 そんな中ナショナルジオグラフィックにこんな記事が載っていました。
「カブトガニの血液が新型コロナウイルスのワクチンの鍵になるかもしれない。でもそれには生態系を傷つけるかもしれない。」
(原文:Horseshoe crab blood is key to making a COVID-19 vaccine—but the ecosystem may suffer.)

 カブトガニの血は実は赤ではなく、青いのです。
その血が薬品やワクチン、食品などに含まれる有毒な毒を見つけることに有効で、さらに無害化することも作用するとのことで、今までいろんな医学に貢献してきました。
それが、今回の新型コロナウイルスにも活かせるのではないかと研究が進んでいるとのことです。

 しかし、このカブトガニから血液を抽出し、研究やワクチンの素にするのに、たくさんのカブトガニを捕獲してしまっているため、自然の海に生息しているカブトガニの生体数が激減しているとのことです。これは、今回の新型コロナウイルスのワクチンで起こってた話ではなくて、数十年前から学者や製薬会社を含めて議論の対象になっているとのことです。

 とても難しい問題ですね。人間の命のために、人々の医療のために、一つの生物の種を絶滅の危機にさらしている。そして、絶滅するかもしれない。それは仕方のない事でしょうか?それとも、人々の命はリスクにさらされるかもしれないですが、絶滅しないようにする努力をした方がいいのでしょうか?

何とか生物と人間が共に栄えることができるように早く研究などが進んでくれるといいですね。




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