キセジョのこぼればなしーウイスル小話Vol.2ー

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こんにちは。先週に引き続き、ウイルスのお話しです。

 

先週、ウイルスは『生物に限りなく近い物質』であるとお話しさせて頂きました。

「ま~、ウイルスなんて生物だろうが物質だろうが、人間に感染して病気を引き起こすだけなんでしょ」

なんて思っている方もいるかと思いますが、実はウイルスは人間(哺乳類)に大きな機能を与えていたのです。

 

 

それは胎盤です!!

ご存知の通り、胎盤は妊娠中の女性だけが持つ臓器であり、

お母さんから赤ちゃんへ酸素や栄養を送り、赤ちゃんからお母さんへ二酸化炭素や老廃物を渡す役割を担っています。

実はその胎盤の細胞には、ウイスルの細胞が存在するのです。

 

まだ人が誕生していないはるか昔、とある哺乳類のグループの生殖細胞にレトロウイルスが感染しました。

レトロウイルスとは、感染した宿主細胞(ここでは、とある哺乳類のグループの細胞となります) の中で、

自分が作ったDNAを宿主細胞のDNAに無理やり組み込む、とんでもないウイルスのことを言います。

レトロウイスが感染した細胞が長い時間をかけ、突然変異をしていったことにより、

胎盤の重要な役割を果たす細胞へと進化を遂げました。 

(胎盤以外にも、私たち人間の細胞にはレトロウイルスの遺伝子が存在するそうです。)

 

このように、ウイルスは病気を引き起こす原因だけでなく、

生物の進化にも関わっているのです。なんとも不思議な感じですね~

 

ちなみに、サメの中には胎盤を形成しへその緒で栄養を与えている種類もいます!!

哺乳類とはまったく起源が違うようで、

最初は卵黄で成長したのち、卵黄を包んでいた袋が胎盤・へその緒になるそうです。

シュモクザメ等、メジロザメの仲間がこの繁殖方法をとります。

本当はシュモクザメの写真を載せたかったのですが、見つかりませんでした、、、

なので、弊社で孵化した可愛いトラフザメBabyの写真でお許しください、、、

 

先週に引き続き、ウイルスの見かたが変わったでしょうか?

来週は、魚に感染するウイスルについてお話ししようかと考えております。