繁殖コーナー #26 ボタンエビ編

繁殖コーナー 

お疲れ様です。繁殖コーナー担当のタイユーです!

今週月曜日にサンゴの入荷があったこともあり、いつも以上にご来店してくださる

お客様が多い週となりました。

多くの種は売れてしまいましたが、明日の月曜日に新たに入荷予定です。

おすすめの種はお知らせいたしますが、気になる方はぜひご来店、ご連絡お待ちしております。

 

では、本日の主役はこちら!

こちらはボタンエビの稚エビになります!

この稚エビたちは下の親ボタンエビが弊社にて孵化させた子供たちになります。

ボタンエビは水深300~500mの太平洋側にのみ生息している日本固有種です。

高級エビとしても人気ですが、牡丹の花のような模様や透けてみえる体などの特徴から観賞用としても人気です。

ボタンエビは雄性先熟という繁殖方法をとっており、オスからメスに性転換します。

体長が13cmを超えるとほとんどがメスになり、約1年間抱卵し孵化させると言われています。

甲殻類のほとんどはゾエア幼生などの親とは異なる形で生まれてきますが、ボタンエビは親と変わらぬ姿で生まれてきます。

そのため稚エビのころから親と同じ餌を食べることができ、非常に飼育もしやすい種となっております。

 

食用としても非常に価値の高いボタンエビですが、生態や養殖研究に関する記述は少ないです。

問題として考えられるのは成長までにかかる時間がかかりすぎる点があげられると考えております。

始めはすべてオスとして生まれるためメスまで育てる必要があり、メスになるまでに4年かかるとも考えられています。

飼育自体は難しくないので成熟させるスピードを速める環境や餌を考えていけば、

高級食材の養殖事業として確立できるのではないかと考えております。

深海生物なので自然界にどれだけ生息しているか調査しづらいですが、年々採れる量が減っていることも事実ですので

少しでも研究の糧になるよう成長記録をとっていきたいです。