キセジョのこぼればなしVol.37

キセジョのこぼればなし, ブルーコーナーマガジン 

 

先週ヤドカリとイソギンチャクの共生のお話をさせて頂きましたが、
その時登場した、カブトヤドカリ。
カブトヤドカリの殻にイソギンチャクが、ちょこんと付いていましたね。

 

実は、こんな形でヤドカリとイソギンチャクが共生しているケースもあるのです。
それがこちら!!

アシボソシンカイヤドカリ
深海に生息するヤドカリなのですが、ヤドカリの1番のチャームポイントである殻はどこへ、、、?

アシボソシンカイヤドカリが背負っているものは、スナギンチャクの仲間になります。
このスナギンチャク、ヤドカリの殻に付き、その殻を少しずつ溶かしていきながら成長します。
そして最終的には、ヤドカリはスナギンチャクだけを背負うことになります。

なんとも面白い生体ですね。

 

殻がなくなってしまうなんて、ヤドカリにとってはどうなの?
と思いますが、
どうやら迷惑な存在ではなく、むしろ嬉しい存在のようです。

ヤドカリは、体の大きさに合わせて殻の変えていきます。
交換用の殻が少ないと考えられる深海では、自分に合う殻を見つけることが難しです。
そこでスナギンチャクを背負うことで、体の大きさ合わせスナギンチャクも大きくなり、
新しい殻を探し回る必要がないと考えられているそうです。

これまた、素晴らしい共生ですね。

 

ちなみに、スナギンチャクを背負ったヤドカリはとてもレアな生体です。
ぜひ水族館などで見かけた際は、目に焼き付けてください!!
(ブルーコーナーでは、年に1,2個体採取できるかできないか、、、)